消費税の計算方法(税込・税抜の計算式と端数処理)

更新日: ・BizTools 運営事務局

請求書・見積書・領収書 作成ツールを開く明細を入力してA4帳票を作成し、印刷・PDF保存できます。

消費税の計算は、税抜から税込に直すときと、税込から税抜や消費税額を出すときで式が違います。さらに、1円未満の端数をどこで処理するかによって、合計が1円ずれることもあります。

この記事では、10%と8%の基本の計算式と、内税の金額から消費税額を出す方法を説明します。請求書で10%と8%が混ざるときの計算と、小数点以下の端数処理のルールも、具体的な金額で確かめます。

消費税の税率は10%と8%

2026年10月時点の消費税率は2種類です。

区分税率主な対象
標準税率10%ほとんどの商品・サービス
軽減税率8%酒類と外食を除く飲食料品、週2回以上発行の新聞の定期購読

どちらも、国の消費税と地方消費税を合わせた税率です。10%の内訳は国が7.8%、地方が2.2%、8%の内訳は国が6.24%、地方が1.76%です。ふだんの計算では、合わせた10%か8%で計算します。

なお、2027年4月1日から2年間、飲食料品の税率を1%に下げる法案が国会に提出されています(2026年10月時点で審議中)。成立した場合は、その期間の飲食料品は1%で計算します。

税抜から税込を出す計算式

税抜の金額に、1に税率を足した数を掛けます。

  • 10%: 税込 = 税抜 × 1.1
  • 8%: 税込 = 税抜 × 1.08

税抜12,345円なら、10%の税込は12,345円 × 1.1 = 13,579.5円です。消費税額は1,234.5円で、1円未満をどう処理するかで税込が13,579円か13,580円に分かれます。

税込から税抜と消費税額を出す計算式

税込の金額から逆算するときは、掛けた数で割ります。

  • 10%: 税抜 = 税込 ÷ 1.1、消費税額 = 税込 × 10/110
  • 8%: 税抜 = 税込 ÷ 1.08、消費税額 = 税込 × 8/108

税込11,000円なら、税抜は10,000円、消費税額は1,000円です。税込9,800円なら、消費税額は9,800円 × 10/110 = 890.90…円で、切り捨てると890円になります。

税込価格に税率の10%を掛けて消費税額を出すのは、よくある間違いです。9,800円 × 10% = 980円は、税抜価格に掛けたときの数字です。税込に含まれる消費税は、10/110で計算します。

内税と外税の違い

外税は、税抜の本体価格に消費税を上乗せして表示・請求する方法です。内税は、消費税を含めた金額で表示・請求する方法です。

消費者に価格を表示するときは、税込の総額を表示する決まりがあります(総額表示義務)。お店の値札やメニューは、税込価格を必ず示します。ただし、事業者どうしの取引の見積書や請求書は対象外なので、外税でも内税でもかまいません。

10%と8%が混ざる請求書の計算例

飲食料品と日用品を一緒に請求するときは、税率ごとに分けて計算します。次の明細で、端数を切り捨てた場合を計算します。

品目税率金額(税抜)
事務用品10%3,285円
菓子8%1,536円
コピー用紙10%4,955円

まず、税率ごとに金額を合計します。

区分合計(税抜)消費税
10%対象8,240円824円
8%対象1,536円122円
合計9,776円946円

請求額は10,722円です。8%分は1,536円 × 8% = 122.88円で、切り捨てると122円になります。

小数点以下の端数処理は自由に選べる

消費税額に1円未満の端数が出たとき、切り捨て・切り上げ・四捨五入のどれで処理するかは、事業者が決めてかまいません。先ほどの8%分は、切り捨てなら122円、四捨五入なら123円です。

ただし、取引先ごとに処理を変えると、請求と入金の照合で1円の差が出やすくなります。会社として1つに決めておくと、照合の手間が減ります。

インボイスでは品目ごとに端数処理しない

適格請求書(インボイス)では、端数処理のしかたにも決まりがあります。国税庁のQ&Aでは、1枚の請求書につき、税率ごとに1回の端数処理を行う必要があるとされています。

品目ごとに消費税を計算して端数を処理し、それを合計する方法は認められていません。先ほどの例で10%の品目ごとに切り捨てると、事務用品は328円、コピー用紙は495円で、合計823円です。税率ごとにまとめて計算した824円と1円ずれます。品目が多いほど、ずれは大きくなりがちです。

1か月分の取引をまとめた請求書を出す場合も同じです。まとめた請求書1枚につき、税率ごとに1回だけ端数を処理します。

ツールで消費税を計算する

請求書・見積書・領収書 作成では、品目ごとに10%か8%を選ぶと、税率ごとの合計と消費税額を自動で計算します。端数処理は切り捨て・四捨五入・切り上げから選べ、税率ごとに1回だけ処理します。請求書の記載事項はインボイス対応の請求書の書き方で説明しています。

よくある質問

税込価格に1円未満の端数が出たときはどうしますか

税抜価格に1.1を掛けて1円未満が出た場合は、消費税額の端数処理と同じ考え方で、切り捨て・四捨五入などから選びます。値札の価格は、端数を処理したあとの金額で表示します。

8%の軽減税率になるのはどんなものですか

酒類と外食を除く飲食料品と、週2回以上発行される新聞の定期購読です。お店で食べる外食やケータリングは10%、持ち帰りや配達は8%です。同じ商品でも、提供のしかたで税率が変わることがあります。

免税事業者は消費税を請求できますか

免税事業者が消費税相当額を含めて請求すること自体は、禁止されていません。ただし、登録番号のない請求書では、取引先は原則として仕入税額控除を受けられません。インボイスを発行できるのは、登録を受けた適格請求書発行事業者だけです。

請求書・見積書・領収書 作成ツールを開く明細を入力してA4帳票を作成し、印刷・PDF保存できます。

出典

2026年10月17日時点の制度にもとづいて書いています。計算例の数字は、このサイトのツールと同じ計算で出しています。

この記事は一般的な解説です。個別の税務・労務の判断は、税理士・社会保険労務士・税務署・年金事務所などにご確認ください。