勤務時間の計算方法と、時給から給料を出すときの数え方
勤務時間・時給 計算ツールを開く出退勤と休憩から実働・深夜・残業時間と給料を計算します。
アルバイトやパートの給料は、働いた時間に時給を掛けて計算します。そのもとになるのが、出勤から退勤までの時間から休憩を引いた実働時間です。
この記事では、実働時間の出し方と、労働時間に入る時間・休憩のルールを説明します。深夜時間と日をまたぐシフトの数え方や、時給から給料を出す方法も計算例で紹介します。
実働時間の計算式
実働時間は次の式で出します。
- 実働時間 = 退勤時刻 − 出勤時刻 − 休憩時間
9時に出勤して18時に退勤し、休憩を60分取った場合の実働は 8時間です。出勤から退勤までの 9時間から、休憩の1時間を引きます。
時刻の引き算は、分に直してから計算すると間違えにくくなります。例えば10時15分〜16時45分なら、615分から1,005分までで 390分です。
労働時間に入る時間
労働時間は、使用者の指揮命令のもとに置かれている時間です。就業規則でどう決めているかではなく、客観的に見て業務を義務づけられているかで判断されます。厚生労働省のガイドラインでは、次のような時間も労働時間にあたるとしています。
- 着用が義務の制服への着替えなど、業務に必要な準備の時間
- 業務の後の、事業場内での清掃などの後始末の時間
- 指示があればすぐ働くことを求められている待機の時間
- 参加が義務になっている研修や、指示された業務上の学習の時間
タイムカードを押す前に着替えや朝礼をさせていて、その時間を労働時間に入れていない場合は、数え方を見直す必要があります。
休憩時間のルール(6時間・8時間)
労働基準法34条では、休憩の長さを次のように決めています。
| 労働時間 | 必要な休憩 |
|---|---|
| 6時間以下 | 決まりなし |
| 6時間を超え8時間以下 | 45分以上 |
| 8時間を超える | 60分以上 |
休憩は労働時間の途中に与え、自由に使わせる必要があります。勤務の最後にまとめて休憩扱いにして早く帰すことは、休憩の付与にはなりません。また、原則として一斉に与えることになっていて、例外にするには労使協定が要ります。
10時〜17時の勤務で休憩が30分だと、実働は 6.5時間で6時間を超えるため、45分に 15分足りません。
深夜時間(22時〜翌5時)の数え方
22時から翌朝5時までの労働は深夜労働です。所定労働時間の内か外かに関係なく、25%以上の割増が付きます。
17時〜翌2時のシフトで休憩60分を深夜帯の外で取った場合、実働は 8時間、そのうち22時〜2時の 4時間が深夜時間です。
休憩を深夜帯の中で取ったときは、その分だけ深夜時間が減ります。勤務時間・時給計算ツールは休憩の時刻を入れない簡易計算なので、休憩はできるだけ深夜帯の外で取った前提で数えます。深夜帯の外に収まらない分だけを深夜時間から引くので、実際に深夜帯で休憩した場合は深夜時間を補正してください。
日をまたぐシフトの計算
夜勤のように退勤が翌日になるときは、退勤時刻に24時間を足して計算します。22時に出勤して翌朝7時に退勤し、休憩が60分なら次のとおりです。
| 項目 | 時間 |
|---|---|
| 出勤から退勤まで | 9時間 |
| 実働 | 8時間 |
| 深夜時間(休憩は5時以降に取った前提) | 7時間 |
このツールでは、退勤の時刻が出勤より前なら翌日の退勤として扱います。日付を入れ直さなくても、夜勤の時間をそのまま計算できます。
時給から給料を計算する
時給制の給料は、実働時間に時給を掛けた額に、割増分を足して出します。
- 通常の賃金 = 実働時間 × 時給
- 時間外の割増 = 1日8時間を超えた時間 × 時給 × 25%
- 深夜の割増 = 深夜時間 × 時給 × 25%
時間外と深夜が重なる時間は、両方の25%を足します。時給1,200円で、次の3日間働いた場合を計算してみます。
| 日 | 勤務 | 実働 | 8時間超 | 深夜 |
|---|---|---|---|---|
| 1日目 | 9:00〜20:00 休憩60分 | 600分 | 120分 | 0分 |
| 2日目 | 17:00〜翌2:00 休憩60分 | 480分 | 0分 | 240分 |
| 3日目 | 10:00〜15:00 休憩なし | 300分 | 0分 | 0分 |
3日間の合計は、実働 23時間、8時間超 2時間、深夜 4時間です。給料の概算は 29,400円 になります。
この計算は1日8時間を超えた分だけを時間外として数えています。週40時間を超えた分や法定休日の労働は含まないので、週の合計が40時間を超える人は別に確かめてください。月60時間超や休日の割増まで含めて計算するなら残業代計算を使います。
1分単位で数える(15分丸めの注意)
労働時間は毎日、1分単位で把握して賃金を払うのが原則です。厚生労働省のリーフレットでは、勤怠システムの端数処理機能で1日の残業のうち15分に満たない時間を一律に切り捨てることは、労働基準法違反になると説明しています。
一方、1日の労働時間の端数を切り上げてその分の賃金を払うことは問題ありません。1か月の時間外・休日・深夜の合計時間に限っては、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる処理も認められています。
よくある質問
8時間以内の勤務でも深夜なら割増が付きますか
付きます。深夜の割増は、時間外かどうかに関係なく、22時〜翌5時に働いた時間に25%以上を加えるものです。
休憩を取らずに早く帰ってもよいですか
労働時間が6時間を超えるなら、45分以上の休憩を労働時間の途中に与える必要があります。本人が希望しても、休憩を取らせずに勤務の最後を早めることで代えることはできません。
出勤簿やタイムカードはいつまで保存しますか
出勤簿やタイムカードなど労働時間の記録は、労働基準法109条の書類として保存が必要です。保存期間は法律の本則では5年ですが、当分の間は3年とされています。
勤務時間・時給 計算ツールを開く出退勤と休憩から実働・深夜・残業時間と給料を計算します。
出典
- e-Gov法令検索 労働基準法
- 厚生労働省 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(主なポイント・PDF)
- 厚生労働省 労働時間を適正に把握し正しく賃金を支払いましょう(PDF)
- 厚生労働省 確かめよう労働条件 割増賃金のチェック方法
2026年10月17日時点の制度にもとづいて書いています。計算例の数字は、このサイトのツールと同じ計算で出しています。