小さなお店で無料でタイムカード・勤怠管理をする方法

更新日: ・BizTools 運営事務局

勤怠管理(タイムカード)ツールを開くスタッフごとに打刻し、月次の実働・残業・概算給与を集計します。

アルバイトを数人雇っている飲食店や小売店、小さな事務所では、有料の勤怠システムを入れるほどではないと感じることも多いはずです。それでも、従業員を雇っている以上、毎日の出勤・退勤の時刻を記録しておく必要があります。

この記事では、法律で求められる勤怠の記録と、無料で始める方法の比べ方を説明します。BizToolsの勤怠管理(タイムカード)でできることと集計のルール、打刻ミスの直し方、始める前に決めておくことも紹介します。

小さなお店でも勤怠の記録が必要な理由

厚生労働省のガイドラインでは、使用者は労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、記録することとされています。お店の規模による例外はありません。確認と記録の方法は、原則として次のどちらかです。

  • 使用者が自分で見て確認し、記録する
  • タイムカード・ICカード・パソコンの使用時間の記録など、客観的な記録をもとに確認して記録する

従業員の自己申告で把握するしかない場合は、本人への十分な説明や、実際の在社時間とずれていないかの確認などの措置が必要です。また、賃金台帳には労働者ごとに、労働日数・労働時間数・時間外・休日・深夜の労働時間数を記入しなければなりません。

記録の保存期間

出勤簿やタイムカードなど労働時間の記録は、労働基準法109条の書類として保存します。保存期間は法律の本則では5年ですが、当分の間は3年とされています。数え始めは、書類ごとに最後に記入した日です。

無料で始める方法の比べ方

お金をかけずに勤怠を記録する方法は、大きく分けて3つあります。

方法よい点気をつけたい点
紙の出勤簿に手書きすぐ始められる時刻の書き込みが自己申告になりやすい。集計は手計算
表計算ソフトに入力集計の式を自由に作れる入力するのは結局人で、式の誤りに気づきにくい
無料の打刻ツール打刻した時刻がそのまま残り、集計も自動ツールが対応していない勤務形態がある

紙のタイムカードと専用の打刻機を使う方法もありますが、機械とカードの購入費がかかります。給与計算につなげることを考えると、打刻と同時に時間が集計される方法のほうが手間は少なくなります。

BizToolsの勤怠管理でできること

勤怠管理(タイムカード)は、ブラウザで開くだけで使える無料のツールです。会員登録は要りません。できることは次のとおりです。

  • スタッフ登録: 名前・時給・1日の所定時間を登録する
  • 打刻: 名前のボタンを選んでから、出勤・休憩開始・休憩終了・退勤を押す。時刻は端末の現在時刻を使う
  • 月次表: 日ごとの出勤・退勤・休憩分と、実働・残業・深夜の時間、休日の区分を一覧にする
  • スタッフ別合計: 月の実働時間と概算給与を表示する
  • 修正と変更履歴: 月次表の出勤・退勤・休憩分・休日を直すと、変更日時と変更前・変更後が履歴に残る
  • CSVと印刷: 月次表のCSV書き出しと読み込み、変更履歴のCSV書き出し、月次表の印刷

打刻ボタンは、その時点で押せるものしか押せません。例えば出勤前は出勤だけ、休憩中は休憩終了だけが押せます。休憩は1日に何回でも記録でき、合計の分数が入ります。

日付をまたいで退勤したときは、前日の出勤の記録に退勤が付きます。夜の営業で深夜0時を過ぎてから閉める店でも、1回の勤務として集計されます。

データの保存先

保存先を設定しないまま使うと、ブラウザのタブを閉じたときにデータが消えます。続けて使うなら、最初に保存先の設定でGoogleアカウントにログインしてください。自分のGoogleドライブに作られるBizTools データというシートに記録が保存され、データは運営者には届きません。

安全のため、Googleのログインは約1時間で切れます。打刻ボタンを押すと自動で再接続します。控えとして、月ごとにCSVを書き出しておくと安心です。同じ形式のCSVを読み込めば、記録を戻せます。

集計と概算給与のルール

月次表とスタッフ別合計は、次のルールで計算します。

  • 実働: 退勤 − 出勤 − 休憩
  • 残業: 1日の実働のうち8時間を超えた分
  • 深夜: 22時から翌5時までの労働
  • 概算給与: 実働 × 時給に、時間外25%・深夜25%・法定休日35%の割増分を加える

時間外と深夜が重なる時間は、両方の25%を足します。休日の欄にチェックを入れた日は法定休日として扱い、その日の実働に35%を加えます。チェックを入れるのは、週1日(または4週4日)の法定休日だけです。週休2日のもう1日のような会社の休日に働いた分は35%ではなく、週40時間を超えた分に時間外の25%がかかります。この集計は1日8時間を超えた分だけを残業として数えるので、週40時間を超えた分は別に確かめてください。

計算例: 時給1,100円で3日働いた場合

休日のチェックがない日だけなら、計算は勤務時間・時給計算と同じです。

日勤務実働残業深夜
1日目10:00〜19:00 休憩60分480分0分0分
2日目11:00〜21:30 休憩60分570分90分0分
3日目18:00〜翌0:30 休憩30分360分0分150分

3日間の実働は 23.5時間で、概算給与は 26,950円 です。2日目の8時間を超えた90分と、3日目の22時以降の150分に、それぞれ25%が加わっています。

このツールで集計しないもの

次のものは簡易集計の対象外です。当てはまる従業員がいる場合は、別に確かめてください。

  • 週40時間を超えた分の時間外
  • 月60時間を超えた時間外の50%
  • 変形労働時間制やフレックスタイム制
  • 有給休暇の残日数

月60時間超を含めた残業代は残業代計算で出せます。

打刻ミス・打刻漏れの直し方

打刻した記録はボタンで取り消せません。押し間違いや押し忘れは、月次表の出勤・退勤・休憩分・休日の欄を直接直します。直した欄には修正の印が付き、変更履歴に変更日時と変更前・変更後の値が残ります。

後から時刻を書き換えられる仕組みは便利ですが、事情を知らない人が見ると記録の信頼性を疑われることもあります。直したときは理由を本人に確かめ、変更履歴のCSVも月ごとに書き出して残しておくと、あとで説明しやすくなります。

始める前に決めておくこと

ツールを入れる前に、次のことをお店のルールとして決めておくと運用が安定します。

  • 打刻に使う端末と置き場所(お店のタブレットやパソコンなど)
  • 打刻するタイミング(制服に着替える前か後か、朝礼の前か後か)
  • 休憩に入るときと戻るときに必ず押すこと
  • 打刻を忘れたときの申し出の方法と、修正する人

着替えや朝礼が義務になっているなら、その時間も労働時間です。着替えの後に出勤を押すルールにすると、労働時間が短く記録されてしまうので注意してください。また、1日ごとに15分未満を切り捨てる処理は認められていません。このツールは1分単位で集計します。

よくある質問

入力したデータは運営者に送られますか

送られません。Googleに保存する設定にした場合、記録は自分のGoogleドライブのシートに保存されます。保存先を設定していない場合は、そのブラウザのタブの中にだけあり、タブを閉じると消えます。

給与計算にそのまま使えますか

概算給与は法定の割増率で出した目安です。手当や控除、会社独自の割増率は含まれません。給与を確定する前に、管理者が雇用契約と就業規則に照らして確認してください。

紙のタイムカードからの切り替えで気をつけることは

これまでの紙の記録も、最後に記入した日から3年間は保存が必要です。新しい方法に切り替えても、すぐに捨てないでください。

勤怠管理(タイムカード)ツールを開くスタッフごとに打刻し、月次の実働・残業・概算給与を集計します。

出典

2026年10月18日時点の制度にもとづいて書いています。計算例の数字は、このサイトのツールと同じ計算で出しています。

この記事は一般的な解説です。個別の税務・労務の判断は、税理士・社会保険労務士・税務署・年金事務所などにご確認ください。